第125回 ゴールデンウィーク2015! Blog de 吉祥寺流GWの吉祥寺の楽しみ方(3)























1泊2日吉祥寺の旅、2日目

ということで、2日目の朝がやってきました。前夜のホテル・旅館は素泊まり。夜の吉祥寺の味覚とお酒を楽しんだ後、少し早起きして朝食を求めて街へ出てきます。「朝が弱い」と言われる吉祥寺ですが、最近の流行もあってかモーニング営業する軽食・カフェも増えてきています。





1)ハモニカ朝市



















■写真:ハモニカ横丁 入口

 
吉祥寺駅北口駅前に広がるハモニカ横丁。そこで2011年6月開始に始まったハモニカ朝市毎月第三日曜日朝7時~10時に行われており、早朝開店の飲食店や小物・雑貨、そして生鮮地場野菜の露店が並びます。今年のスケジュールは以下の通りですね。
 

<ハモニカ朝市開催予定日>

   5月17日
   6月21日
   7月19日
   8月16日
   9月20日
   10月18日
   11月15日
   12月20日


雨天時中止となります。日程も変更となる可能性もあり、必ずハモニカ朝市のホームページをご確認ください。

■出典:ハモニカ朝市


2)小ざさの行例





















 




■:上海市中心図書館本館所蔵の東京ガイドブック


吉祥寺駅北口広場から西に進むアーケード「ダイヤ街」。


その中ほどにあるのが「肉のさとう」「小ざさ」。両店とも吉祥寺を代表する人気店です。一度、中国の東京ガイドの1冊で、すきやばし次郎、カンテサンスなど並み居るミシュラン常連群と同列で「肉のさとう」が掲載されていた時は驚きました。

その隣、TV等のマスコミでも有名なのは「小ざさ」の羊羹行列でしょうか。名物の羊羹を求めて早朝5時過ぎから8時30分の整理券配布まで行列ができます。こちらも朝の吉祥寺の風物詩ともいえるのではないでしょうか。






■参考:1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事/ 稲垣 篤子 (著) /ダイヤモンド社 (2010/12/3)




3)東急百貨店吉祥寺店のビル


























今や吉祥寺唯一の百貨店となった東急百貨店吉祥寺店(駅南口の丸井は日本百貨店協会でなくチェーンストア協会会員なので除くと)。かつては①緑屋吉祥寺店(現在はLOFTに)、②伊勢丹吉祥寺店(現在はコピス吉祥寺、③近鉄百貨店東京店(現在はヨドバシ吉祥寺)がありました。


この東急百貨店のビルのオーナーであり管理会社が「株式会社オリンピックコミュニティー」さん。ハイパーマーケット業態のオリンピックグループの一員ですね。そして百貨店のビルの名前が「東急オリンピックビル」なんですね。朝の散歩がてら、ビルの銘板を見にいくのもどうでしょうか。

そして、ここからが大吉祥寺圏の始まり。


朝の吉祥寺散歩を終えて、吉祥寺駅からJR総武線・中央線でお隣の三鷹駅まで移動してみましょう。


4)玉川上水の暗渠


JR中央線吉祥寺駅から西側は23区を出て多摩地区ということもあり、JR東日本八王子支社の管轄となります。三鷹駅開設は意外に遅く昭和5年ですね。明治32年に吉祥寺駅が開設されてから30年近く後となります。








 

















■写真:三鷹駅開設に向けた調査関連資料(国立公文書館所蔵)


 



■参考:中央線がなかったら 見えてくる東京の古層/ 陣内 秀信 (著, 編集), 三浦 展 (著, 編集) /エヌティティ出版 (2012/12/21)



前日に歩いた玉川上水が、ちょうど三鷹駅の真下でJRと交差します。なので実は三鷹駅の真下には煉瓦造りでは最古の部類のアーチ橋があるんだとか。駅舎建て替えの時にはぜひ陽の目を見せてほしいですね。
























■参考: 三鷹駅脇の玉川上水の暗渠

 
玉川上水が行政区界となっており北口は武蔵野市南口は三鷹市というハイブリッドな駅です。住所としてはかつて駅長室があった三鷹市:東京都三鷹市下連雀三丁目46-1。ただし現在の駅長室は武蔵野市側にあります。

玉川上水の現在の行政・地勢への影響に頭をめぐらせてみるのもよいでしょう。


5)堀合遊歩道(旧国鉄 武蔵野競技場線)




Blog de 吉祥寺でも特集した「旧武蔵野競技場線」の分岐、三鷹駅と武蔵境駅の三鷹跨線橋の近くにあります。地図でみるとそこから北方向にカーブを描いている曲線がわかります。





















■地図:Google Earth(JR中央線三鷹駅西側)


現在の堀合遊歩道こそ、これがかつての「武蔵野競技場線」となります。かつて昭和26年4月から翌昭和27年まで1年足らずの営業運転、昭和34年11月まで線路や付帯施設が残されていた旧国鉄の「幻の支線」とおなります。

 





 



















■参考:旧国鉄武蔵野競技場線特集


地図を片手に、ぜひこの遺構探索を楽しんでみてはいかがでしょうか。




■参考:幻の時刻表 (光文社知恵の森文庫) /曽田 英夫 (著)/光文社 (2014/5/13)



また途中、遊歩道が、都道12号調布田無線と併走するあたりで、三鷹駅をくぐって玉川上水を渡河する「銀杏橋」があります。都道12号線の整備でかかった人道橋ですが、この橋、実は工夫がいっぱいです。詳細は下掲の特集をご覧ください。 


 





















■写真:銀杏橋に残る旧武蔵野競技場線橋脚跡


 

旧国鉄武蔵野競技場線の橋脚など歴史遺構を目にすることができます。

■参考;井の頭線再び!かつての「幻の支線計画」を追う(番外編1)
 

余談ですが、遊歩道と併走する都道12号線境浄水場(東京都水道局東村山浄水管理事務所境浄水場)の東側で上下車線で高低差が生じる箇所があります。境浄水場は玉川上水の脇にありますが、この高低差こそ境浄水場の東西で生じている標高の差となります。

 





















■都道12号線(グリーンパーク遊歩道より)上下線で生じる高低差


自然流下で流れる玉川上水と、水面を均一に保つ設備=浄水場水を巡る2つの設備のミッションの違いがここに表れています。



6)都立武蔵野中央公園(中島飛行機武蔵製作所西工場跡)







 



















■写真:都立武蔵野中央公園


堀合遊歩道は武蔵野市に入るとグリーンパーク遊歩道へと名前が変わります。道端にはかつて国鉄線路跡を示す「工」の字の鉄道杭がところどころに残っていたりします。そして目の前に見えてくる広大な原っぱ公園。この公園が戦前に日本の軍需・航空産業を支えた中島飛行機武蔵製作所西工場跡地ですね。





 




















■写真:グリーンパーク遊歩道脇に残された「工」の字

  ■参考:井の頭線再び!かつての「幻の支線計画」を追う(10)
    


その手前のグリーンパーク遊歩道の小高い丘があったのは、この西工場の守備隊=高射砲跡地だったんですね。地対空防衛のファイナルラインであった訳です。


また、今でも公園脇、つまり当時の東工場と西工場の端境に唯一現存するのが、かつての工具工場の変電所跡




















■写真:旧中島飛行機武蔵製作所東側工具工場変電所建物


 

昭和19年11月、マリアナ諸島から東京に向けた米軍による戦略空爆の最初のターゲットがこの武蔵製作所であった訳ですが、多くの建築物が空爆で瓦解する中、被災を免れた数少ない建物の1つです。これも見どころでしょうか。

またこの中島飛行機、戦後は富士産業と社名を変えたもの昭和25年に財閥としてGHQにより解体させられた訳ですが、解体後の富士産業が現在のスバル=富士重工業の自動車部門につながり、レガシー、WRX等の水平対向エンジン搭載の傑作車を生み出します。


 さらには解体後の別の流れを組むプリンス自動車は、のちに日産に買収されスカイラインGTRなどの革新的な車を産み出す原動力になります。




■中島飛行機の終戦/ 西 まさる (著) /新葉館出版 (2015/3/10)




スバルのエンジンは1966年のEA型エンジン以降『水平対向型』であることが有名です。この水平対向エンジン、直列型と違ってコストがかかる反面、エンジンの全高を下げて車を低重心化して車の回旋能力を高めることができます。ポルシェ911のエンジン=フラット6も水平対向型ですね。

 

これはレシプロ航空機の星形エンジンにルーツがあり、旧中島飛行機の命脈が今も残っていることをうかがわせる話です。余談ですが独のプレミアムブランドBMWも、正確にはBayerische Motoren Werke AGで、いわゆる「バイエルンのエンジンメーカー」、WWⅡ以前は航空機エンジンも製作していました。


















■BMW-Rシリーズ(1200)



水平対向エンジンはコストがかかることもあり1980年に乗用車の搭載ややめてしまいましたが、現在もバイク、Rシリーズ等は2気筒の水平対向エンジンが搭載されており、独特のボクサーサウンドと乗り味で多くの人から愛されています。





7)武蔵野緑町パークタウン

さて朝に吉祥寺を出発すると、そろそろお昼頃でしょうか。

























2日目の最後の訪問先がこちら、UR団地、武蔵野緑町パークタウンですね。住所は武蔵野市緑町ですが、この由来は1951年にこの地に建設され、1956年に解体された短命の「東京グリーンパーク球場」です。


国鉄武蔵野競技場線も、この球場へのアクセス線だった訳ですね。

■参考:井の頭線再び!かつての「幻の支線計画」を追う(7) 

 
現在もその敷地形状に名残を見ることができます。ちょうどピッチャーマウントがあったあたりに植樹されたのがヒマラヤ杉ですね。

















 








 ということで

「緑町住宅」バス停留所から吉祥寺の大動脈=関東バスを使って吉祥寺駅まで戻ってきましょう。



ランチは数多ある吉祥寺雑誌をご覧の上、いいお店を探してみて下さい。

ただ、街中は混雑していますから、途中「成蹊学園前」で下車して、歴史ある成蹊学園のけやき並木を見てから、駅から少し離れた五日市街道沿いの飲食店でランチする、というのもよいと思いますね。



GW後半戦、どうぞ1泊2日の大吉祥寺圏の旅、堪能してみて下さい。