第90回 吉祥寺の街が変わる!?進む再開発事業とは (2)












 






吉祥寺グランドデザイン

今から6年前、平成19年3月に武蔵野市が策定した本書、武蔵野市基本構想(地方自治法に依る)に基づいた「吉祥寺のまちづくりの基本方針」が描かれています。このデザインを元に市行政各部局の長期計画・実行計画が作られ、民間への支援方針が決まるという、言わば吉祥寺のまちづくり大綱的な位置づけになります。このデザインの検討委員会メンバーというと


<吉祥寺グランドデザイン委員会 名簿>

  ・板橋 信行     前財団法人武蔵野市開発公社理事長
  ・稲垣 英夫    武蔵野商工会議所会頭
  ・大西 隆      東京大学先端科学技術研究センター教授
  ・今田 邦男    前株式会社東急百貨店吉祥寺店長
  ・立川 八重子  青少年問題協議会井之頭地区委員
               (第1回~第4回)
  ・近藤 康子     サントリー㈱お客様コミュニケーション部
               シニア・スペシャリスト
  ・西川りゅうじん 商業開発研究所レゾン所長
  ・三宅 哲夫    武蔵野市商店会連合会顧問

  ・村田 あが   跡見学園女子大学マネジメント学部
              生活環境マネジメント学科教授)
  ・矢島 隆     財団法人計量計画研究所常務理事 
             武蔵野市都市計画審議会会長
  ・土屋 正忠    前武蔵野市長(第1回~第6回)
  ・邑上 守正    武蔵野市長(第7回~)
 

となっています。まちづくり重鎮の大西御大からマーケッターの西川氏、武蔵野市長、地元行政・商業関係者と多様なメンバーで構成されています。

■写真出典:吉祥寺グランドデザイン委員会(武蔵野市ホームページ)
                     http://www.city.musashino.lg.jp/




この報告書の冒頭の挨拶文で武蔵野市長の邑上さんは

 ・厳しい都市間競争の時代だ
 ・そんな中で吉祥寺の商業的な地位を維持したい
 ・そしてさらに魅力あるまちとして成長したい


として、吉祥寺の具体的な方向性を見定めるためと本書が必要!と述べています。詳細を見てみると吉祥寺の基本的な性格として

 ① 都区部と郊外の「際」に位置し
 ② 100万都市圏の中心商業地であり 
 ③ 良質な居住地でもある


と書かれています。さらに吉祥寺の魅力と資源はと言うと

 ① 周囲を取り囲む良質な住宅市街地と人々の暮らし
 ② 回遊性が豊かで買い回りができる街場の環境 
 ③ 井の頭公園を中心とする自然環境 
 ④ 歴史性、文化性


と整理されているんですね。







 

















この吉祥寺グランドデザインに基いて、行政が目配せしながら進めているのが吉祥寺の各開発計画となります(事業者が個別に動くのでなく、是非そうあって欲しいものです)。さて個別の内容をみていくことにしましょう。


① JR吉祥寺駅改良工事

     (2014年3月31日竣工予定)
 
平成22年から改良工事が進められている吉祥寺駅。一時閉鎖されていたアトレ側改札口が平成22年に再開され、平成25年には仮設駅舎から構内改札口が復活。少しずつその姿が明らかになりつつあります。上層階の駅舎リニューアルのみが取り上げられがちですが、むしろこの工事における吉祥寺まちづくりのポイントは1Fフロアに新設される南北の連絡通路でしょう。これで駅南北の導線を広げて回遊性を高めようという目的です。







 












従来の南北通路を思い出してみてください。ターミナルエコービルとの接合部が入り組んで、複雑な地権を反映した様な薄暗い感じの通路でした。これが改良されて幅が16メートルまで拡大、かつ通路も直線となって結ばれる構造に生まれ変わります。吉祥寺の街全体が、より「歩きやすく」なる訳ですね。

■写真出典:吉祥寺駅再開発の概要







② 京王吉祥寺駅ビル建替工事

     (2014年3月31日竣工予定)
     (地上10階地下2階 延面積:27980㎡)


こちらも吉祥寺駅改良工事と併走して進められている大工事です。何しろ鉄道運行を止めることなく老朽化した高架橋の改築やホーム壁・屋根をリニューアルするという工事内容。なんとかこちらは2011年6月末に無事竣工。現在は京王吉祥寺駅ビル本体の建て替え工事が進められているところです。













 









■写真出典:東京『昭和~平成』散歩人
    http://ameblo.jp/john-cockney/entry-11501078386.html?frm_src=thumb_module



ちなみにこのビル、ご存じのとおり昔は「ターミナルエコー」ビルと呼ばれていました。1970年11月に開業した地上8階、地下2階のこのビル、1996年にユザワヤがテナントとして入って活気を取り戻した後、2004年9月に京王電鉄が120億円で購入、京王吉祥寺ビルとして名前も新たに建て替えが行われています。昔はいつもシャッターが閉まっていてコワい印象がありました。

ちなみに建て替え前に1~8階に入居していたユザワヤの延床面積は9780㎡、新ビルは27980㎡と延床ベースで約3倍弱の規模、完成後は京王プラザホテルを初め、商業施設が入居する予定です。街の全体の回遊の核となり、また増えつつある外国人を初めとする多摩の都市観光の核になって欲しいですね。


出典:京王吉祥寺ビル(Wikipedia)
           http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC%E7%8E%8B%E5%90%89%E7%A5%A5%E5%AF%BA%E9%A7%85%E3%83%93%E3%83%AB
 


さて、次回も引き続き吉祥寺の街の開発事業の詳細をみていくことにしましょう。